こんにちは!サロンワークを10年以上続けてきた美容師の私が、お客様からよくご相談いただく「白髪染めのかゆみ問題」について詳しくお話しします。
なぜ白髪染め後にかゆくなるの?
カラー剤に含まれる成分が原因に
サロンでもホームケアでも、白髪染めにはPPD(パラフェニレンジアミン)やアンモニアなどの化学成分が含まれています。これらは髪をしっかり染めるために必要な成分なのですが、実はこの成分に対してお客様の約15%が何らかの反応を示すんです。
特に、以前は問題なく使えていたのに、ある日突然かゆみが出るというケースもよくあります。これは「感作」と呼ばれる現象で、何度も使ううちに少しずつ体が反応を蓄積させてしまうんですね。
頭皮バリアが弱っていることも
カラー剤の刺激に加えて、頭皮の状態も大きく関係しています。シャンプーのし過ぎやスタイリング剤の蓄積、季節の変わり目などで頭皮バリアが弱っていると、普段は問題ない方でも反応が出やすくなります。
私のお客様でも、夏から秋への変わり目や、仕事のストレスが溜まっている時期に突然かゆみを訴える方が増えるんですよ。
サロンでの対策テクニック
1. スキャルプチェックから始める
私たちプロが最初にするのは、必ず施術前の頭皮チェック。赤みや乾燥、フケなどがある場合は、まずそのケアから始めます。状態によっては、その日のカラーをお断りして頭皮ケアのメニューをおすすめすることも。
2. カラー剤の選択と調合のコツ
お客様の頭皮状態に合わせて、アルカリ値(pH)の低いカラー剤を選んだり、オキシ(過酸化水素)の濃度を調整したりします。最近は頭皮に優しいオーガニックカラーやアミノ酸系カラーも充実していて、敏感な方にはこちらをおすすめしています。
サロンでのプロの技として、カラー剤に少量のヘアオイルを混ぜて刺激を抑える方法もあります。これは自宅では難しいので、サロンならではのテクニックですね。
ご自宅でできるケア方法
1. カラー前の準備が大事!
カラー前2日間はシャンプーをしないのがベストです。自然な頭皮の皮脂が保護膜となって、カラー剤の刺激から守ってくれます。どうしても気になる場合は、ぬるめのお湯でさっと流す程度にしておきましょう。
また、カラー前に頭皮全体にワセリンやヘアオイルを薄く塗っておくと、バリア効果が期待できますよ。ただし、つけすぎるとカラーの発色に影響するので、量は控えめに。
2. かゆみが出た時の即効ケア
もしかゆみが出てしまったら、すぐに冷たいタオルで頭皮を冷やしましょう。温めるとかゆみが増すので、シャワーもぬるめにするのがポイント。
私がお客様におすすめしているのは、緑茶パックです。緑茶を煎じて冷まし、コットンに含ませて頭皮に5分ほど置くと、カテキンの抗炎症作用でかゆみがやわらぎます。
3. 日常のヘアケアを見直す
強すぎるシャンプーや熱いお湯でのすすぎは頭皮のバリアを弱めてしまいます。アミノ酸系のマイルドなシャンプーに変えて、すすぎはぬるめのお湯で。特にカラー後1週間は、頭皮をこすらないよう優しく洗うことが大切です。
こんな症状が出たら要注意!
- 頭皮全体の強い赤み
- 水疱(水ぶくれ)ができる
- 顔や首まで腫れが広がる
- 呼吸が苦しい
このような症状が出た場合は、アレルギー反応の可能性があります。すぐに皮膚科を受診してください。特に初めて使うカラー剤は、必ず48時間前にパッチテストを行ってからにしましょう。
サロンでのプロケアもおすすめ
定期的な頭皮ケアトリートメントは、カラーによるダメージから頭皮を守り、健やかな状態を保つのに効果的です。ヘッドスパやスキャルプクレンジングなど、髪を染める以外のケアメニューも活用してみてください。
私がいつもお客様にお伝えしているのは、「髪は美しく、頭皮は健やかに」ということ。この両立が美しい髪色を長く楽しむ秘訣なんです。
皆さんも自分に合ったカラー剤と適切なケアで、かゆみを気にせず白髪染めを楽しんでくださいね!何か気になることがあれば、ぜひサロンのスタッフに相談してみてください
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